食中毒予防のために重要な温度管理
温度管理は、食品を安全に守るために必要なことです。
食品の製造において、各過程で食中毒の菌を発生させたり増殖させたりすることがないよう温度管理が行われています。まず、食品の原料を仕入れるところから温度チェックがはじまります。仕入れの際に適切な温度であることを確認したうえで保管をしますが、保管の際には冷蔵庫や冷凍庫内の温度を調節し、一定の温度が保てるように管理します。原材料を使って調理をする際には、加熱したり冷却したりするときに食品の中心部までに同じ温度になるかを測定します。特に加熱をする際、中まで温度を上げないと万一食中毒の菌があった場合、死滅せずに残ってしまい、そこから増殖する可能性があるからです。
食中毒菌を殺菌するには75度以上で1分間加熱する必要があり、ノロウイルスを発生させる二枚貝などは85度から90度で90秒以上加熱するように定められています。加熱調理後に冷却する場合は、30分以内に20度程度か60度以上に10度程度まで下げるのが一般的です。調理した食品は出荷されるまで再度一時的に保管されることになりますが、その時の保管庫内の温度管理も必要で、出荷する際にも配送される車輛庫内の温度管理をしないといけません。それぞれの工程での適正温度は、食品によって異なります。例えば小麦粉や砂糖は室温で、肉類は10度以下、冷凍食肉品はマイナス5度以下などと決められています。このように食品を取り扱うときや加工、製造する場合は、食中毒を起こさないようにしっかりと温度管理をするように決められています。